小さくなるといったって
古くは一寸法師、ガリバー旅行記に始まり、ドラえもんのスモールライト、
ミクロの決死圏など小さくなることをネタにした話は多い。
んだけど、実際に可能かどうかということを考えたらこれほど不可能に
感じるものは無い。なぜかということをちょっと考えてみよう。
まず、そもそもすべての物質は原子から構成されている。
原子は電磁気力や分子間引力で結びついて物質を構成している。
だが、原子と原子の距離が近づきすぎると原子間に反発力が生じる。
その結果、原子と原子の間の距離は近づきすぎたり遠すぎたりせず、
一定の間隔を有することになる。
さて、では物質のサイズを小さくする方法はどんな方法があるのだろうか?
二つの方法が考えられる。
1.単純に分子数を減らす。
分子の数を減らしたらいいのではないだろうか?
たとえばだが、小さいケーキを作るにはどうしたらいいかって言うと、
小さいサイズに切るか、小さいサイズで焼くかすればいい。
生物の場合にあてはめると、細胞数、構成原子数を減らしたらいい。
…だがこの方法、致命的な欠点がある。人間の身長を半分にするとする。
脳細胞数も少なからず減らさなければならない。
身長を1/100にするとしたら…まともな思考できる脳細胞数の確保はまず無理。
脳細胞数が数万分の1になるはず…これって、ダメっぽくないか?
2.斥力を減少させる。
現在の科学力では不可能だが、分子数を減らすときのデメリットを解消できる。
細胞数はそのまま。脳細胞数だってそのままで減少させることもできる。
分子同士が一定以上に接近すると斥力が生じるわけだが、その斥力はかなりの
ものである。
何らかの形でその斥力をコントロールできれば、物質のサイズ全体をも
コントロールできるかも知れないとこう考えられる。
さて、2.の方法で体なりなんなり小さくしたとしよう。
身長半分にしたとすると…密度が8倍になる。
血液とか流すことできるのか?すごく厳しそうだな。
1/1000のサイズとかにした場合何が起こるか…密度が10億倍にもなる…。
縮小させるサイズによっては中性子星やブラックホールになりかねんぞこれ。
いや、そもそもだ…。
半分になった時点で足とかにかかる重さを支えきれなかったりするかもしれない。
何せ密度がぜんぜん違うんだから。
なんかこう、考えれば考えるほど無理なんじゃないかって気がするぞ。
正直な話、体そのものを小さくするっていう方法より、なんらかの方法で
小型のマシンとかから感覚(視覚や聴覚)を取り出す方法を使うのが
無難じゃないかと思ったりする。
いうならラジコンだな。感覚を取り出すような感じかもしれない。
もっとも思うんだが、小さくなって何するかだよな。
何か下世話なことしか思いつかん…。子供の頃はもっと夢あったような…。